3D Stereo 180 VRの基本的な撮影方法と書き出しまでの流れ

3D映像とVR映像が融合した3DVRの映像コンテンツはOculus Goなどのヘッドマウントディスプレイの普及もあって弊社への問い合わせも増えています。

3DVRは360VRの一種ではありますが、登場した当初からフロント180度だけでVR化する3D Stereo 180 VRが主流で、Youtubeの提唱するフロント180°の3DVR映像のフォーマットであるVR180はその延長線上にあるものです。

YoutubeでもVR180 Creator toolが公開されたのでGoogleとの提携機材以外でもフォーマットに沿った撮影をすればVR180の映像コンテンツを公開できるようになります。

要するに3D Stereo 180 VRが撮影できる機材であればVR180にも対応できるようになりました。

VR180対応のカメラも一般販売されるようになり、より3DVR映像が身近になりましたが、プロフェッショナルユースとなると選択肢は非常に限られています。
2018年6月現在で撮影現場でプロユースとして最も導入されているのは、おそらくGoProを改造して弊社の220度レンズを取り付けた「3D ステレオ 180 VR Kit」かと思います。

GoPro版の3D Stereo 180VR機材は小型軽量なので取り回しの良さには定評がありますが、最近ではコンテンツの視聴者からより高画質な映像コンテンツが求められるようになっているようで、ミラーレス用のEntaniya Fisheye HAL200とミラーレスカメラを使用したハイエンドな機材で撮影される場面も増えているようです。

VR180と3D Stereo 180 VRは親戚のようなもので最終的なフォーマットが少し違うだけで基本的な撮影方法や撮影のポイントなどについては同じと考えて間違いありません。

しかし多くの撮影者が3D Stereo 180 VRの撮影に慣れていないこともあって、その撮影方法や編集方法で戸惑うことも多いようです。そこでD Stereo 180 VRの基本的な撮影方法や編集の流れをまとめてみたいと思います。

ここでは弊社のハイエンド機材を基本に解説をしていますが、撮影方法のポイントなどについてはコンシューマ向けの一体型カメラなどでも同じと思いますので、より良く、より見やすいコンテンツ作成のために是非、撮影のポイントを意識しつつ撮影いただければと思います。

3D Stereo 180 VR撮影機材

カメラとレンズの組み合わせ一例

カメラ レンズ 設定 最終的な解像度 特徴
Panasonic GH5 HAL200 MFT 3.6 アナモフィック4:3 30p:6340 x 3170
60p:4220 x 2110
高解像度
Panasonic GH5s HAL200 MFT 3.6 アナモフィック4:3 60p:4220 x 2110 暗所に強い
Sony a7RM2/M3 HAL200 E 3.6 Super35 3640 x 1820 高画質
Sony a7S/M2 HAL200 E 6.0 4000 x 2000 暗所に強い
Sony UMC-S3CA HAL200 E 6.0 4000 x 2000 暗所に強い、同期

リグ

3D Stereo 180 VR Rig

Entaniya Fisheye HAL専用に設計された3D Stereo 180VR用のリグです。
重量のあるカメラでもたわまない剛性と、スライドプレートを採用した台座で、自由にレンズ間の距離(瞳孔間距離)を調整できるため人物などの近接撮影から風景などの遠景撮影まで対応可能です。
一度機材をバラしても、簡単に同じ状態に組み付けられるので、撮影後の編集作業の効率化にもつながります。

3D Stereo 180 VR撮影方法

3D Stereo 180 VRはヘッドマウントディスプレイ(以下HMD)で視聴することが前提になっていますので、そのルールに従った撮影を行う必要があります。ルールを守らなかった場合、視聴者がVR酔いしたり、VRコンテンツとして破綻してしまうので、基本としてしっかりと抑えておくことが大切です。
※あくまで基本なので基本を押さえた上で、あえて効果を狙う場合などは例外です。

撮影前のポイント

レンズの水平ラインを揃える

カメラをセットする際には左右のレンズの水平ラインを揃えてください。
水平ラインがずれていると左右の目の高さがずれていることになります。
人の目は必ず左右水平に位置していますのでカメラのレンズも必ず水平にセットしてください。
つまり3DVRにおいてレンズ=人の目です。
撮影する際の大きなヒントにもなりますから「レンズ=人の目」ということを忘れないようにしてください。

2つのレンズの上に定規などを載せて、その上に水準器を置くなどすると揃えやすくなるかもしれません。重要なポイントとして水準器は必ず精度の高いものを使用してください。安物を買うと精度が悪くて使い物になりません。

水平垂直を出す

カメラの水平垂直を出して撮影してください。
撮影前には必ず水準器を使用して水平垂直が出ているかどうかを確認してください。
水平垂直の出ていない映像はVRとして成り立ちません。
たとえ被写体がカメラよりも下にあったとしても、カメラは絶対に水平垂直を維持して正面を向いた状態で撮影してください。

カメラの向きはヘッドマウントディスプレイをした視聴者が見る姿勢と関係しています。
多くの人はHMDをして映像を見る場合、最初に基本位置を探す時には無意識的に水平垂直の状態、つまり正面を見て位置を確認しようとします。

その際にカメラの水平垂直が出ていない映像素材だった場合、視聴者が正面を向いているのに映像は下を向いているなどで実際と映像のギャップが生まれます。なのでカメラの水平垂直はどんな条件であれ必ず維持するようにしてください。

例外的にカメラを傾けて良いケースがあります。
例えば視聴者が仰向けになり上を向いて見ることを前提にした場合や、うつ伏せで下を向いて見ることを前提とした映像コンテンツを作成する場合は、カメラは上向きや下向きで撮影をしても構いません。要するにHMDで映像を見る人の姿勢とカメラの向きを同じにするということです。
ただし、その場合は視聴者に対して「この映像は仰向けに寝て真上を見た状態で見ることを想定しています」などの説明が必要です。

また、この場合においても水平垂直は必ず維持するようにしなければいけません。
厳密に言えば斜めに撮影しても良いのですが、実際問題で視聴者が斜めの姿勢、しかも撮影されたカメラの角度と同じ角度ででコンテンツを閲覧することはほぼないことを考えれば、カメラを斜めに設置して撮影するというのはあまり良くないと言えるでしょう。
つまりカメラを傾ける場合は90度単位で傾けることになります。

撮影のポイント

映像のスタートと終わりに音を入れる

3D Stereo 180 VRを映像として観るときには左右の映像の動きが合っている必要があります。
そのために編集用のアプリケーションのAutopano Videoなどには左右の映像の頭揃えをする機能が備わっていたりします(後で解説します)。

アプリケーションは映像の動きや音などをヒントに頭揃えをしてくれますので、そのヒントになるように映像の冒頭にカチンコ音やクラップ音を入れておくとアプリケーションが判断しやすくなります。また5分以上撮影する際などはフレームズレが起きやすくなるので、確認のために映像の終わりにも音をいれておくとチェックがしやすくなります。

ただし、ソフトは万全ではないので映像を解析して頭揃えをしても数フレーム程度はズレることもあります。その際に調整しやすいようにフラッシュやライトを点滅させたりするとフレーム合わせのヒントになります。

カメラは正面を向けたまま撮影する

カメラは必ず正面を向けたままで撮影してください。
通常の映像の撮影の場合はメインの被写体が動けばカメラも被写体を追いかけたりします。しかしVRの映像ではカメラではなくHMDをした視聴者が顔や身体の向きを変えることで視点を動きます。

つまりカメラがパンニングやブームアップなどの動きをしてしまうと、視聴者の意思に反して勝手に視点が変更されることになり視聴者は混乱してしまいます。また予期せぬ動きはVR酔いの原因になりますので絶対にカメラは動かさないようにしてください。

カメラはなるべく固定で撮影する

カメラは正面を向けたまま撮影するの延長線的なところですがカメラはなるべく移動せずに固定で撮影してください。

カメラを固定にすると映像が単調になってしまい、映像を作成する立場からするとついつい変化を付けたくてカメラを動かしたくなりますが、VR用映像の場合はカメラワークという概念は捨てた方が良いと思います。

VR映像の中にはローバーなどの台車に載せて移動させるものもありますし、最近は機材やアプリケーションのスタビライザーやブレ補正も優秀になって映像のブレを消すこともかなり出来るようになっています。しかし、海岸や広大な公園など広々とした場所での撮影でない限り、移動する映像をVRで使用するのはおすすめできません。例えば狭い室内を歩き回るような映像などは3DVR映像としては不向きなのです。

というのも動く3DVR映像はVR酔いしてしまいやすいからです。
酔いに強い人はいくら映像が動いても平気だったりしますが、弱い人はただ真っ直ぐに動くような映像でも酔ってしまいます。

特定の人に見せるような映像であればあまり気にする必要なはいかもしれませんが、多くの人にお金を払って見てもらうようなコンテンツの場合はカメラを固定して撮影するということを基本にした方が無難です。「VR=酔う」という印象を与えてしまうのは業界にとっても視聴者にとっても良いことではないでしょう。

視点が固定されると映像が単調になってしまいますが、上記のような理由から3DVR映像の場合はある程度割り切る必要があります。

どうしても視点を動かしたい場合は前後方向か上下方向にゆっくりと動かすものであればなんとか許容範囲になると思いますが、その際も水平垂直は保ったままで動かしてください。

VRの撮影の場合にはジブアームがよく導入されます。
ジブアームだと足元の映り込みも避けられるので上下の視野も有効に活用できます。また動きも滑らかなためVR酔いの原因となる揺れなども少なく抑えることができます。
ただし、あくまでゆっくりと動かしてください。

視点の高さを意識する

3DVR映像の場合、視点の高さが変わると同じ被写体でも印象が大きく変わります。
そして3DVR映像の場合、基本的にカメラの視点=視聴者の視点になりますから、閲覧する状態とあまりにかけ離れた視点の場合は視聴者は違和感を覚えることも少なくありません。

視点の決め方のヒントとして視聴者がどのような姿勢で映像を見るかとを考えると自ずと答えが出てきます。

例えばHMDをした状態で映像を見る時、多くの人は椅子に座って見ることが多いと思います。
すると映像の視点も椅子に座った高さから見えるものが最も自然に見えると言えるでしょう。
本人は椅子に座っているのに見える映像は直立した時の視点の高さだと違和感を感じてしまうものです。

なので3D Stereo 180VR の映像を撮影する場合は、予め視聴者がどのような体勢で観るのかを想定して撮影するのも良いかと思います。あるいは視聴者に対して観る体勢(立って見てくださいとか座って見てください程度でも良いと思います)を指定するというのも一つの方法だと思います。

例えば「この映像は椅子に座ってみることを想定しています」とか「寝た状態で見てください」などのコメントがあれば視聴者もそれに従って見た方が没入できるのであればその体勢で見ようとすると思います。

カメラのスイートスポットを知る

自然な3Dの効果が得られやすい最適な距離感があります。
俗にスイートスポットなどと呼ばれるもので、その範囲で撮影すれば3D映像として破綻が少なく自然な立体感で撮影できます。
この距離を意識して撮影することがとても重要です。

瞳孔間距離(IPD)の基本は65mm程度と言われているため、一般的な3Dカメラなどは65mm前後でレンズ間が調整されています。

これは成人の目の距離の平均が65mm程度だからだそうですが、どの距離を見つめているかということも重要なポイントです。
この65mmという距離は、人がある程度の大きさの物(人物)を見る時に適切な距離1.5〜2m程度に適切な瞳孔間距離だと思われます。
つまり、人が正面を見据えた時にもっとも物が良くみえるスイートスポットは1.5〜2m程度と言えるでしょう。

65mmに設定されたカメラのスイートスポットも同様に1.5〜2m程度がスイートスポットと考えられますが、実際問題で使用する機材(カメラやレンズ)の違いでも変化するものと思います。

例えば同じ65mmで設定しても、機材が変われば同じ手順で3D Stereo 180 VRに変換しても同じようには見えないことも考えられるわけです。

なのでまずは使用する機材を使用して様々な距離で撮影してみてその機材のスイートスポットがどの範囲になるのかを探るということが大切だと思います。

そして適切な距離感を理解した後は、その範囲を意識して撮影するのが良いでしょう。

繰り返しますがレンズ間の距離(IPD)の基本は65mmですが絶対的な数値ではありません。
大きなビルや遠景を撮影する場合は、立体感を強調するためにわざとレンズとレンズを離したりすることもあります。
また個人差もあります。
つまり、レンズ間の距離はあくまでスイートスポットの距離の調整をおこなうための指標でしかないのです。

人の目の場合は被写体までの距離や大きさによって常に調整を行っているので被写体の距離が変わっても自然に見ることができますが、カメラの場合はある距離(スイートスポット)に視点を固定して見つめ続けている状態と同じです。

例えば人が、2メートル先の物を凝視している時に誰かが近づいてきたとしたら、人はその近づいてくる人を2メートルの地点でははっきりと認識することができますが、近づくに従って(スイートスポットから外れるにしたがって)、被写体をうまく認識できなくなるのと同じです。

なので、スイートスポットを意識して撮影するということはとても大切なことなのです。

最適な距離感を意識する

人にはパーソナルスペースがあり、日常生活では無意識的にを距離を保っているものです。
その距離感が無視されると人はその映像を不快に感じることが多くなりますから、日常生活において快適な距離感を意識して撮影するということも大切だと思います。

近接撮影はアクセント的に

3D Stereo 180 VRのコンテンツとして近接撮影が好まれたりします。
しかし近接撮影の場合は3D映像として破綻しやすくなります。
破綻を少なくするためにはレンズとレンズの距離を詰めれば良いという場合もありますが、一概に言えるものではありません。

あまりに被写体が近いといくらレンズ間の距離を詰めたとしても映像は破綻します。
これは実際に肉眼で見てもそうですが、目の前すぐに物を置けば、像が二重に見えるのと同じです。

やはり近接撮影においても人が物をきちんと認識できる距離を意識する必要があります。
目安は50cm~になるのではと思います。それ以上近づけば基本的には3D映像として破綻すると思って良いでしょう。

3D映像で一つの定番として撮影されることの多いキスシーンなどであれば、長いキスではなく一瞬だけ近づくチュッ!というような演出を基本にすることが大切です。

立体感の得られる範囲は映像中央部分に限られる

3D Stereo 180 VRはその視野の広さを活かした演出がしたくなりますが、残念ながら3D効果が強く感じられるのは映像の中央部分しかありません。

左右両端の視野は基本的に隣のレンズが映り込むためデッドスペースになります。
また両端に近づくほど視差が大きくなり正しい3D効果が得られなくなってきます。

ここにも実際の人の目の調整機能とカメラとの差が出るわけですが、被写体が左右に動いた場合、人は瞳を動かして調整することができますが、カメラは正面を見据えた状態で物体を見ているような状態と同じです。

人の場合でも正面に視点を固定したままだと左右の立体感は失ってしまうのと同じ現象が起きるわけです。

なのでVR映像の周辺の映像は没入するための背景程度に考えて、あくまでメインの被写体は画面中央にとどまるような工夫が必要になります。

Autopanoを使用した3D Stereo 180 VRの書き出し方法

3D Stereo 180 VRの編集方法についてまとめていきます。
Adobe Premiere Proや Aftere Effectsなどでも360°VR映像などを扱えるようになりましたが、魚眼レンズの円周映像をVR形式であるエクイレクタングラー形式にするためにはAutopanoやMistika VRなどのVRアプリケーションを介する必要があります。

YoutubeのVR180の形式にするためにもまずは同じ行程が必要になります。

ここではその代表的なソフトの一つであるAutopanoを使用した3D Stereo 180 VRの編集方法について解説していきます。
あくまで基本ですので細かい調整は機材や閲覧するデバイスで確認しつつ行ってください。

映像素材をAutopano Video Proにドロップする

Autopano Video Proを起動してカメラを左右並べて撮影した3DVR用の2つの動画データをドロップします。

左右の映像の頭出しをする

まずは左右の映像のスタートを同じフレームにするために頭出しを行います。
カチンコのアイコンのSynchroボタンを押します。

次に頭出しする方法を選択します。
Autopano Video Proでは音か動きをヒントに頭出しを行うことができますが3D Stereo 180 VRの場合、カメラは基本的に固定して撮影しますので、音をヒントに頭出しを行うことになります。

音で頭出しを行う場合はUse audio synchronizeボタンを押します。
動きで頭出しを行う場合はUse motion to synchronizeボタンを押します。
今回はカメラは固定ですのでUse audio synchronizeボタンを押しました。

しばらく待つと動画ファイルを解析してくれてフレームの頭出しを行ってくれます。

ただし、あくまで頭出しの調整を行ってくれるレベルのものなので、時として全く違う場所を示すこともありますし、数フレームズレていることも珍しくありません。

頭出しの調整方法

全く検討違いのフレームを示す場合は、解析範囲をデフォルトの30.00sから短くしたり長くしたり、指定するフレームの場所を変更したりして再度解析をやり直すと良い結果が得られることがあります。

基本的には音で合わせます。音は撮影時に手拍子などで入れますが音だけでは数フレームズレてしまうことも珍しくありません。そこで手と手が合わさった瞬間や瞬きなどをヒントにフレームがズレていないかを調整します。

ライトを点滅させてみたり、フラッシュを焚いたりするとより分かりやすいヒントになります。

頭出しに問題が無ければApplyボタンを押して確定させます。

3D映像の設定

Autpano Video Proはもともと360VR用のアプリケーションなので3DVRを作成する場合には3Dの設定を行う必要があります。

1.上部のメニューから赤と青の3DをイメージしたStereoのアイコンをクリックします。

2.Stereo modeにチェックを入れます

3.それぞれの映像が左目用か右目用かを選択します。

右側のウインドウに表示されているサムネイルの左側の映像は設定画面の上、右側の映像は設定画面の下になります。左右どちらかの映像かの判断は映像に写り込んだレンズで判断できます。
例えば、映像を正像で見た時にレンズが画面の右側に映っている場合は左目の映像という判断が出来ます。

4.3DVRのフォーマットを選択します。
ここでは上下に映像が配置されるover/underを選択します。トップアンドボトムと呼ばれる形式です。

5.最後にApplyボタンを押しますが、この時点では特に変化は起きません。

3DVR映像への展開

いよいよ3DVR映像へ展開します。
1.画面上部の複数のイメージが重なったアイコンのStitchボタンを押します。
3D180VRの場合ステッチをする必要がありませんがAutopano Video Proでは魚眼レンズの映像をVR形式に展開することもステッチに含まれます。

2.Stitch as の項目でレンズのパラメータを選択します。
上記の画像ではEntaniya HAL200 3.6を選択していますが、AutopanoのデフォルトのパラメータにはHAL200のパラメータは入っていませんので、パラメータをインストールする必要があります。

パラメータはこちらからダウンロードしていただけます。

3.パラメータを選択したらStitchボタンを押します。

レンズパラメータのインストール方法

1.設定メニューからPreferences…を選択します。

2.Settingウィンドウが開くので丈夫のタブのEditionをクリックします。

3.Editionをクリックした先のウインドウでData locationの項目があるのでフォルダをクリックします。

フォルダをクリックするとローカルのファインダーが開きます。

Kolor > Presets > Cameras > ここに入れる

の中にこちらからダウンロードしたプリセット用のファイルを入れます。

4.Autpopano Video Proを再起動します。
再起動するとレンズプリセットのリストにEntaniya HAL200 3.6が表示されます。
表示されない場合は手順3でKolorではなくUserの方を選択して

User > Presets > Cameras > ここに入れる

にプリセット用のファイルを入れてみてください。

Autopano Gigaで3DVR用映像の調整

Stitchボタンを押すと上記のようなトップアンドボトム形式の画像が表示されます。(3Dの設定で選択した出力形式が反映されます。)

大抵の場合は上記の画像のように少し正しくない状態で変換されます。
これを正しく変換するためにAutopano Gigaを使用して調整していきます。

画面下にあるEditボタンを押すとAutopano Gigaが起動して変換パラメータが受け渡されます。

クロップ位置の調整

上記はAutopano Video Proから情報を受け取った直後のAutopano Gigaの画面です。
まずは円周魚眼のイメージが正しく切り抜かれているか(クロップ)をチェックします。

画面下部にある(i)マークのアイコンをクリックします。

1.(i)マークのアイコンをクリックするとレンズの設定ウインドウが開きます。
上部にあるタブの遠景のクロップをクリックすると上記の画像のような円周のイメージを黄色いサークルで選択した画面が現れます。

2.黄色いサークルは選択するとクリック&ドラッグで大きさと位置を調整できます。
円周のイメージから黄色いサークルがズレている場合は調整します。
なるべく円周のイメージに沿うように調整してください。

上記のイメージだとかなり近い位置を選択してくれていますが、時としてとんでもない位置を選択していることがありますので、必ず確認と調整を行います。

3.もう一つの映像についても同様に調整します。
画面下の矢印マークで次の映像に移動することができます。
すべての画像に適用をクリックすると黄色いサークルの位置と大きさが最初に設定したものと合わされますが、レンズによって微妙に位置が異なったりするので必ず矢印で移動して確認してください。

4.2つの映像のクロップ位置を調整したらOKボタンをクリックします。

パラメータの調整

次にレンズのパラメータを調整します。
基本的にAutopanoで受け渡される数値は360VRを作成するための数値なので3D Stereo 180 VRではそのままは使えません。
全ての数値を手打ちで入力しなおします。

画面下の三角マークをクリックするとパラメータが開きます。

最初はこんな数値が表示されています。
画角の欄をみると300.00などというデタラメな数値になっています。

ちなみに、360VRのステッチでもよく300.00などの数値がでますが、このような数値が出る時はエラーが出ている時で、まともなステッチができない状態です。
パラメータをきちんと合わせて、正しく読み込みができていれば実際の画角に近い画角が出ます。例えば画角が250度のHAL250を使用した時に220.00や300.00などの数値になっているのは間違いと思ってください。たとえきちんとステッチできているように見えても像は歪んでいます。
何度かステッチをやりなおせばピタッとハマって正しい画角になる時がありますので何度もトライしてみてください。

話題を戻します。
上記で出たパラメータは3D Stereo 180 VRでは使えないので下記のように変更します。

Yaw ヨウ 0.000
Pitch ピッチ 0.000
Roll ロール -90.000または90.000(カメラの向きによります。正像に見えるように調整してください。)
画角 204 (スペック上は200度ですが実際は204-7°程度の画角があります。)
K1 -0.0014
K2 -0.0046
K3 0.000
Xをオフセット 0.00(後で上下のズレを調整する際に変更しますがまずは0.00にしてください)
Yをオフセット 0.00

数値を変更した後のプレビューは上記のようになります。

上下のずれを調整

プレビューを拡大すると左右の画像がズレているのが確認できます。

左右のズレに関しては視差がもともとあるものなので気にしなくて良いです。
上下のズレに関してはセンター位置でズレが無いのが正解です。
上下のセンター位置のズレをパラメータを使って調整していきます。

ズレの指標にするのは中央の赤いラインの部分だけです。
この部分で左右の映像で上下のズレが出ている場合はXをオフセットの値を変更してズレが内容に調整します。通常は縦のズレはY軸ですがカメラを縦位置にして撮影しているためX軸が縦のズレの調整に使われます。

数値は左右の映像で半分ずつの値になるように調整したほうが良いでしょう。
例えば右目の映像を2.5ずらした場合、左目の映像も2.5(-2.5)ズラします。

黄色いサークルで囲んだ部分に関しては右目左目で距離が違うため必ずズレが発生します。なのでズレを調整する指標には使用できませんし、ズレを気にする必要もありません。

中央のラインを指標にしてズレを調整しました。
上の図では窓枠を基準にして調整しています。窓枠が上下にズレているのを調整して同じ高さにしました。

ポイント

撮影の前に指標となる+マークなどをカメラのセンター位置で撮影しておくとこの調整の際の指標になり効率が良くなります
●撮影時にカメラが傾いていたりするとX軸だけでなくRollロールなどの値を調整して水平を出す必要がありますので、撮影時になるべく水平が出るようにしてください。
●高さの調整をいい加減にしてしまうとVRを見た時に目の疲れや違和感の原因になりますので、しっかりと追い込んだ作業を行いましょう。

保存してAutopano Video Proへ戻る

調整が終われば画面左上のフロッピーディスクのアイコンボタンを押すと情報が保存されます。それと同時に情報がAutopano Video Proにも渡されます。

Autopano Video Proでの確認と書き出し

Autopano Video Proに戻ると先ほどまでAutopano Gigaで調整していた状態が表示されます。
あとは3DVR映像として出力すれば基本的な書き出しは終了します。

書き出す場合はギアマークのアイコンのRenderをクリックしてください。
書き出し設定ウインドウが開きます。

書き出し設定

書き出し設定では動画のサイズと形式を選択できます。

書き出しサイズはover/under形式では比率1:1の正方形で書き出されますがAutopano Video Proでの設定は360VRと同じ2:1の画角で表示されます。

例えば上記の画像の場合、Width4666px Hight2333pxというサイズになっています。

この場合、書き出されるサイズはWidth2333px x Hight2333pxとなります。
設定画面のHightの値が書き出しサイズとして優先されるというわけです。
しかしこの場合、画質的にはFHDレベルになります。
というのもWidthも2333pxとなり、360VRに換算すると 2334px x 1167pxくらいのサイズの映像になります。

つまり4K画質が必要な場合は少なくともHightを3840px以上にする必要があるというわけです。

ちなみにYoutubeのVR180は必要のない背面の180°をカットしたサイズになりファイルサイズ的には半分になりますが画質のクオリティは4Kのままになります。

分かりづらいので下記の図をご確認ください。

上記の3つのパターンの形式で映像サイズも異なりますが同じ4K画質となります。

2のoutputの形式については必要な形式で書き出してください。
一般的にAutopano Video Proで書き出した後にAdobe Premireなどの動画アプリケーションで編集すると思いますのでサイズは可能な限り大きく、圧縮が少ない形式で出力しておいた方が良いと思います。

3Dを確認したい場合

手っ取り早く確認したい場合は赤青メガネを持っていれば、3Dの書き出し設定でAnaglyphを選択すると赤青で3Dが確認できます。

HMDで確認したい場合は一旦出力する必要がありますが全編書き出すと時間がかかります。
そのような場合はタイムラインの赤いバーをクリック&ドラッグで短くすることで映像の一部のみ書き出すことができます。