3D Stereo 180 VRで左右のカメラの高さを揃える際のポイント

3D Stereo 180 VRを制作する際にMistika VRなどのソフトでいくつか映像の調整をする必要があります。

その中でとても重要なのが左右のカメラの高さの調整です。

左右のカメラの高さは、撮影時に極力揃えておくということが基本ですが、どんなにカメラの高さを揃えたとしても僅かなズレは出てしまうものなので、映像の方で調整することになります。

左右のカメラの高さを揃える

左右のカメラの高さを揃える理由

何故、左右のカメラの高さを揃える必要があるのか?

それは人の目が基本的には左右同じ高さにあるからです。
もしもカメラの高さが揃っていないと違和感を感じてしまうことになります。

なので調整の際に注目しなければいけないのは左右のズレではなく、上下のズレです。
左右のズレは右目左目の視差があるため青や赤が横に出ているのが普通ですので、左右のズレは基本的には調整の必要はありません。

ちなみに左右のズレはカメラからの距離が近いほどズレも大きくなります。

左右のカメラの高さの揃え方

カメラの目線の位置は、円周魚眼の映像をエクイレクタングラー形式に変換した際の水平ラインを参考にします。
画面の真ん中を走る水平ラインがカメラの高さ、つまり視点の高さ(アイレベル)になります。

カメラの高さのズレは赤と青で表示されるアナグリフで確認するのわかりやすいです。
アナグリフにすると右目と左目の映像が青と赤で表示され、映像がズレている(視差がある)部分は、赤や青単色で表示されます。視差が無い場合はグレーで表示されます。

要するにアイレベルの水平ラインに上下に青や赤が出ている場合には、カメラの高さがズレていることになるので調整する必要があります。

映像を確認してみると、アイレベルの水平ライン上にあるはずのAppleのマークが青と赤でズレているのが確認できます。(青は薄いので分かりづらいかもしれませんが青のAppleマークは丁度アイレベルの水平ライン上に乗るような位置にあります。)

このAppleマークの高さを調整すれば、左右のカメラの高さ(左右の映像の高さ)が揃ったことになります。
もちろん実際はAppleマークだけではなく、全体を見ながら調整することになります。

アイレベルの水平ライン上の上下のズレを調整してみました。
右の端から左の端までアイレベルの水平ライン上では上下のズレが出ないように調整することになります。

上下のズレが調整できない場所がある

ここで問題発生です。

アイレベルの水平ライン上の上下のズレがなくなったはずなのに、画面の左の方にあるレンズキャップや時計は左右で高さが違っています。

困ったことに、この部分の上下のズレを調整しようとすると、せっかく調整したアイレベルの水平ライン上の上下がズレてしまいます。多くの人がこの時点でつまづくようで「どうしても調整できない。」というような質問をよく頂きます。

アイレベルの水平ライン上に無いものの上下がズレる理由

ヒントは魚眼映像を展開する図法にあります。
上記はVRの図法であるEquirectangularのグリッドラインです。

垂直のラインは真っ直ぐなのに対して、水平のラインは複雑なラインになっています。
唯一真っ直ぐなのは中央のアイレベルの水平ラインです。

このグリッドラインを3D Stereo 180 VRの映像に重ねてみます。

一部を拡大して確認してみます。
レンズキャップや時計を確認してみると、きちんとライン上に並んでいるのが確認できます。

実はズレていたように見えるレンズキャップや時計は、この複雑な水平ラインで考えると、上下のズレが無いということになります。

要するに平面で考えるとズレているように見えますが、VR180や3D Stereo 180 VRも展開方式はEquirectangularですからEquirectangular上で上下が揃っているかを考える必要があるというわけですね。

アイレベルの水平ラインだけは上下がズレないので、まずは水平ラインの上下を合わせればEquirectangularのグリッドラインがなくてもだいたいの調整ができるということになります。