キヤノン社のシネマカメラであるC500 Mark IIに220度の超広角魚眼レンズEntaniya Fisheye HAL 220シリーズを取り付けて撮影テストをおこないました。
キヤノン社のシネマカメラはC300、C500、C700などがあり、PLマウントに対応したモデルであれば、基本的には同じ構造のようなので、今回テストしたC500 Mark II以外でも取り付けができるものと思います。
テストに使用したレンズは
フルサイズセンサーをカバーするHAL 220 LF
Super35センサーをカバーするHAL 220 PLの2つのレンズです。
HAL 220 LF(Image Circle Size :46.3mm)
まずはラージフォーマットセンサーをカバーするイメージサークルを持つHAL 220 LFです。
Canon EOS C500 Mark IIは 38.1 x 20.1mmのフルサイズフォーマットのセンサーを持つカメラなので対角魚眼レンズとして使用する場合はHAL 220 LFが最適なレンズになります。
可変焦点レンズ
HAL 220 LFは固定焦点のレンズですが、レンズ内部にスペーサーリングを挿入することにより焦点距離(イメージサークルのサイズ)を変更できる可変焦点レンズです。
焦点距離は11段階で変更でき、それぞれの焦点距離に対するイメージサークルは上記の図のようになります。
(12.6mmなどの数字は焦点距離です。Hは水平視野、Vは垂直視野、Dは対角視野を表します。)
例えば、対角魚眼レンズとして使用する場合で最大の視野角を得たい場合、焦点距離12.1mmのスペーサーリングを使用することでセンサー全てをカバーして対角213度になります。
対角が210度を超えるだけでなく、水平視野も180度を超える画角で撮影できるレンズは他にはなく、このレンズでしか撮影できない特別な映像が得られます。
200度超えの対角魚眼レンズ
際にHAL 220 LFを取り付けて得られた映像をモニターで確認。
フルサイズフォーマットのセンサーを完全にカバーして対角魚眼レンズになっているのが判ります。
超広角映像
Entaniya Fisheye HAL 220 LFで撮影した映像です。
アクションカメラのような超広角で迫力のある映像が撮影できます。
動画サンプル
動画のオリジナルデータはこちらよりダウンロードいただけます。
データはRAWデータのCRM形式のファイルです。
HAL 220 PL(Image Circle Size :29.8mm)
HAL 220 PLでのテストです。
イメージサークルサイズは最大で29.8mm(焦点距離8mm時)なので、フルサイズフォーマットのEOS C500のセンサーをカバーすることはできませんが、Super 35でのクロップの場合には焦点距離8.03mmを使用すると完全な対角魚眼として使用することができます。
可変焦点レンズ
HAL 220 LFと同様に、HAL 220 PLは固定焦点レンズでありながら、スペーサーリングをレンズ内部に装填することで14段階に焦点距離(イメージサークルのサイズ)を変更できる可変焦点レンズです。
VRやドーム映像、アナモフィッシュで活用
アナモフィッシュ(スーパーワイドイメージビデオ)
魚眼レンズの歪みを補正して超広角映像に展開したAnamorfish(アナモフィッシュ)のサンプル。
通常の広角レンズでは撮影できない、独特な超広角映像は新しい映像表現として注目されています。
動画サンプル
動画のオリジナルデータは下記よりダウンロードいただけます。
データはRAWデータのCRM形式のファイルです。
今回使用しましたEntaniya Fisheye HAL 220 シリーズについてご興味がありましたら、お問合せフォームより是非ご連絡ください。
Entaniya Fisheye HAL 200/ HAL 250 EFマウント
キヤノン社のシネマカメラはEFマウントが基本になっているため、Entaniyaの魚眼レンズでEFマウントに対応した200度魚眼レンズのHAL 200と250度魚眼レンズのHAL 250も取り付けることができます。
こちらも用途に応じて使用することで新しい映像表現が可能になるのではないかと思います。