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SONY社の業務用4KカメラのUMC-S3CAにEntaniya Fisheye HAL250を取り付けて撮影テストを行いました。
SONY社 UMC-S3CA
高感度4Kカメラ
SONY社 UMC-S3CAは4K撮影ができる業務用カメラです。高感度カメラとして一般向けにも販売されているSONY α7SM2と同じセンサーが搭載されているため、暗所での撮影に非常に強くなっています。
このカメラとEntaniya Fisheye HAL250 E 6.0を組み合わせて360度撮影のテストを行いました。
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Camera Control Manager
SONY UMC-S3CAの操作は専用ソフトであるCamera Control Managerを使用します。設定する際にはPCと接続する必要があります。
Camera Control ManagerはSONY社のミラーレスカメラのインターフェースと同じような項目を設定できるデスクトップアプリです。SONY UMC-S3CAにはシャッターボタンや設定ボタンなどが無いため、PCと接続して設定をすることになります。
Genlock
UMC-S3CAにはGenlock機能が備わっているため、360VR撮影など複数カメラを同時に使用するような使用用途で非常に有利に働きます。
Genlockを有効にするためにはBlackmagicdesign社のシンクジェネレーター(Mini Converter Sync Generator)を使用します。
基本システム構成
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撮影サンプル
UMC-S3CAで撮影した映像はSony a7SM2と同じ結果が得られます。S-log撮影やスチール撮影にも対応しています。
ローパスフィルターがあるため、イメージはソフトになりますが、夜間の撮影や近接撮影であれば良い結果が得られると思います。ほとんど灯りのない暗闇に近い中でもノイズの少ない綺麗な映像が得られます。
イメージサークル
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UMC-S3CAはフルサイズセンサーでクロップがほとんど無い状態で16:9撮影できるため、使用するレンズはEntaniya Fisheye HAL250 E 6.0またはEntaniya Fisheye HAL200 E 6.0がベストになります。
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まとめ
UMC-S3CAは一般的に監視カメラなどで使用されることの多い業務用カメラなので、一般の動画撮影用途で考えると取り回しやユーザーインターフェースなどの問題で扱いに関してはハードルが高くなってしまう感じもありますが、Genlockに対応できていたりすのは非常に大きなメリットになると思います。
今回のテストでは250度レンズを使用して前後で撮影して360VRにチャレンジしてみましたが、200度レンズであるEntaniya Fisheye HAL200を使用すれば円周が丁度センサーに収まる形になるので、3D Stereo 180VR用途でも良さそうです。
また、VR用途に限らずで広角な魚眼レンズとの組み合わせは少ない台数で広い範囲を記録できるというメリットがあります。
従来までのHDカメラの場合、広角なレンズを使うと解像度が不足して細部が確認出来ないという問題もありましたが、4K撮影であれば十分に細部まで確認できるので多様な用途での使用が考えられそうです。